開いている窓に雨を降らせる:Weatherling 1.6 が外の天気と霧を繋いだ
要約
すでに開いている窓の縁に雨が落ち、角から伝って流れる。この版は外の天気に合わせる切り替えと霧、読み上げへの対応を加え、買い切りで 1.99 ドル。
おすすめ- ソフト名
- Weatherling
- バージョン
- 1.6
- 料金
- 有料
- オープンソース
- 非オープンソース
- OS
- macOS
- 公式サイト
- https://weatherling.app
- 更新日時
- 2026-11-03 23:00
天気の道具というより、雨の降る一枚のガラスだ。しずくが、もう開いている窓の枠に落ち、角を伝って流れていく。1.6 版からは、その雨が窓の外の空模様にも合わせられるようになった。
まず、何なのか
Weatherling は macOS のメニューバーに置く小さな道具で、働く場所はひとつだけ、すでに開いている窓だ。雨は画面の上端から落ち、表に出ているものに当たり、題名の帯の縁に集まり、角からあふれ、窓の両側を伝って流れる。強さを上げれば縁から小さな滝のようにこぼれ、雪の方へ寄せれば窓の上に雪が積もる。
天気予報はわざと作っていない。レーダーの図も、七日先の傾向も、気温も出さない。降らせるかどうか、どれだけ降らせるかは自分で決め、あとは任せる。この立ち位置が大事で、天気の道具として使うと肩透かしを食い、机の上にかける雰囲気として見れば成り立つ。
雨が本物に見える理由
鍵は、窓の前後関係を分かっていることにある。この道具は、macOS がもともとどのプログラムにも渡している窓の位置の情報を読み、どの窓が前でどれが後ろかを判断する。だから同じ一滴が、手前の窓の前を落ち、奥の窓の後ろに回り込む。これが、画面に貼った動く絵ではなく、部屋の中の天気のように読める理由だ。
題名の帯に当たった水は上辺を伝って動き、角にたまり、横から下へ落ちる。窓を動かせば、たまった水は行き先を探し直す。効果はすべてクリックを素通りさせるので、ボタンも押せるし、文字も打てるし、ファイルも普通に運べる。雨が邪魔をしない。既定の設定での負荷について、開発者が自分で測った数字は単一の核の三から四パーセント。限られた計測であって電池の持ちの約束ではないが、少なくとも絵を滑らかにするために無理をしているわけではないと分かる。

1.6 でいちばん確かなところ:その土地の天気に合わせる
この版は、その土地の天気と合わせる切り替えを加えた。入れると、いる場所の雨、雪、霧、日差し、風が机の上に映し出される。データは Apple Weather から来る。既定では切ってあり、自分で入れたときだけ働く。合わせている間はおよそ三十分ごとに天気を見に行き、しかも合わせが入っていて効果も動いているときだけ見に行く。
Mac のおおよその位置を使う場合、合わせは端末について動くので、出張や旅行で机の上の天気も変わる。都市や郵便番号を直接入れることもでき、位置を渡さずに済む。逆向きの切り替えもある。外が雨なら机の上は晴れ、外が晴れなら机の上は雨、乾いた暑さは雪になる。
この作りで一つ触れておきたいのは、合わせの対象になっているつまみを少しでも動かすか、でたらめの様式を入れると、合わせが止まって自分の変更が残る点だ。実況に戻したいときは一度押せばよい。自動と手動を両立しない二つの様式にせず、手動を自動より優先させている。
霧、そして画面の作り直し
1.6 は霧を加えた。独立したつまみと、それ用のでたらめの設定がある。合わせが入っていれば、外の霧、かすみ、煙、砂ぼこりが机の上の霧を呼び起こす。合わせがなくても手で調整できる。霧はこのまとまりの中でいちばん軽く、日差しだけ、あるいは霧だけを動かすときは、雨や雪より電気を食わない。
メニューバーのパネルは丸ごと作り直され、天気、追加、詳細、Lings、性能のカードに分かれた。効果ごとのつまみは常に見えていて、横にそれぞれのでたらめの切り替えがあり、さらに全体のでたらめの切り替えが一度にすべての値を引き受ける。設定には手引きのパネルが増え、各部分を順に案内する。
読み上げへの対応は、この版でいちばん見落としやすい変更だ。メニューバーのパネル、設定、Lings を集めるところまで、全体を通して VoiceOver で操作できる。「引かずに集められる」を入れると、集める動きがボタンになり、VoiceOver を入れたときにはこの項目がひとりでに開く。

権限と負荷
机の上に重ねる効果は、たいてい権限の心配を呼ぶ。Weatherling は画面の中身に触れない。画面の収録や補助の権限は一度も要らず、読むのは窓の位置だけで、窓の中は読まない。プログラムは Apple の砂箱の中で動き、他のプログラムを書き換えない。Lings は、自分で関わりを入れたあとにだけマウスに反応する。
画面が複数あるときは、それぞれに一枚ずつ重なりが付き、邪魔されたくない一枚は切れる。全画面のプログラムでは天気が既定で退くので、映画や発表のとき画面はきれいなままで、それでも降らせたいときは設定で変えられる。
値段は一ドル九十九セント
Mac App Store では一度だけの購入で 1.99 ドル。定期の支払いも、中での買い物もない。この値段は立ち位置に合っている。生産性の問題を解かず、雰囲気だけを担う小さな道具を定期の支払いにすると妙だからだ。開発者は性能のページで、電池の持ちの数字はまだ出さないと書いている。確かに測れないからで、この書き方はきれいな数字を出すより信用できる。

向く人と向かない人
一年を通して室内で過ごし、机の上に Mac があり、雨の日の包まれる感じが好きなら、値打ちは直接的だ。本当に雨を降らせる必要も、窓を開ける必要もない。集中したいときの目の置き場にもなり、真っ白な背景より長く座っていられる。
逆もまたそうだ。本物の天気のデータや、仕組み全体の見た目を変えること、あるいは一拍ごとの電気代を数えたいなら、この道具は別の問いに答えるものになる。試せる版もなく、案内のページにある動かせる窓の見本がプレビューのすべてだ。それで足りるかどうかは、雰囲気をどれだけ確かに欲しがっているかで決まる。
Weatherling は、小さくて役に立たない一事をきちんとやる。雨を、降るべき場所に降らせることだ。1.6 はその雰囲気を本物の天気に繋ぎ、霧と読み上げへの対応を足した。何も解決はしないが、「少し雨がほしい」という願いを、より完全に満たしてくれる。