PetalDesk 0.8.9、付箋も暗証も一度きりの符号も画面の切り取りも一つの机に収める

要約

Markdown の付箋、暗号化した暗証の保管、一度きりの符号、キー一つで呼べる画面の切り取り、それに予定の帯図を一つのアプリにまとめ、ファイルはすべて自分の機械の書類の場所に置きます。0.8.9 では Ping と TCP、UDP の遅れと取りこぼしを出す網の点検も加わりました。

おすすめ
ソフト名
PetalDesk
バージョン
0.8.9
料金
無料
オープンソース
非オープンソース
OS
WindowsmacOS
更新日時
2026-11-06 23:00
机の上の小さな道具は、たいてい一つずつ増えていく。付箋が一つ、暗証が一つ、符号が一つ、画面の切り取りが一つ、それぞれが棚の一枠を占める。PetalDesk はそれを一つのアプリにまとめ、データはすべて自分の機械の書類の場所に置く。

まず、何なのか

PetalDesk は Windows 10 と 11、そして macOS 12 以降に向けた机の上の道具で、いまの版は 0.8.9。どれか一つの分野にきれいに収まるものではない。入れて開くと、アカウントの欄も入り口の画面もなく、いきなり付箋が出る。ほかの道具は棚や主の画面から、必要になったときに呼び出す。

その取り引きは企画の最初のページに書いてある。考えは机の上に、ファイルは自分の手元に。日々の使い方で言えば、登録が要らず、雲にも頼らないということだ。網が切れても機能はそのままで、中身はすべて手元のデータの場所に入り、別の機械へ移るのはその場所を複写するだけで済む。

主役は付箋だが、一枚ごとに気性がある

付箋は既定で Markdown のその場の組版になり、打つそばから整うので、書く面と仕上がりの面を行き来しなくてよい。一枚ずつ素の文字に切り替えることもできる。題、色、貼り付け、読み取り専用、窓の位置と大きさは一枚ごとに覚えており、閉じて開き直しても元のままになる。文字を選ぶとそのまま写し取られるので、一節を抜き出すときに Ctrl+C を一回省ける。

付箋は一枚ごとに独立した窓で、右上の一覧から他の付箋へ直接飛べる。閉じてもプログラムは終わらず、棚に戻って呼ばれるのを待つ。Windows では起動後から静かに置いておく設定もある。消すときはもう一度確かめ、消した付箋はまずごみ箱へ入る。本文は取り消し、やり直し、自動保存に対応する。

付箋は一枚ごとに独立した窓で、様式も位置もそれぞれ覚える
付箋は一枚ごとに独立した窓で、様式も位置もそれぞれ覚える

暗証の保管と符号が一組になる

暗証の管理は、そのサイトのアカウントを独立した保管庫に入れる。XChaCha20-Poly1305 で暗号化し、日々はシステム自身の DPAPI で開け、符号の生成と復元の合言葉を一つだけ共有するので、覚える秘密は一つで済む。付属の Firefox と Chrome の拡張は保管庫をブラウザへ持ち込み、道具の帯の印が今のサイトにいくつアカウントがあるかを示し、カードを押せば入力欄が埋まる。埋めたあとは静かにしていて、代わりに入り口のボタンを押したりはしない。

符号の生成は標準の TOTP に従い、よそで作った鍵も取り込める。符号を読み取る、画像、リンク、手で打つ、いずれも通り、一覧を一行ずつまとめて取り込むこともできる。符号は既定で隠れ、二度押しで写し取れ、よく使う項目は並べ替えたり右押しの一覧から上に固定できる。復元の合言葉で確かめたあとは、鍵を Base32、otpauth のリンク、二次元の符号の形で出せるので、機械を替えても自分のアカウントから締め出されない。

暗証の口座と手元の符号を結び付けると、ブラウザでまとめて埋められる
暗証の口座と手元の符号を結び付けると、ブラウザでまとめて埋められる

画面の切り取りはキー一つで足りる

画面の切り取りは全体の割り当てキーで開く。範囲を引いたあとは、書き込み、モザイク、ぼかしができ、そのあと写し取るか、保存するか、画面に貼り付けて手本にする。長いページは Windows で、スクロールしながらつなぐ。決まった範囲を囲み、窓に戻って下へ転がし、終わりを押せば、その場で一本の長い画像になる。途中で休ませ、やり直し、一段戻すこともできる。自動で転がすのはもう一つの様式で、拡張を入れておけば余計な操作は要らず、長いページに向いた位置の取り方に自分で切り替わる。

囲んだ範囲はそのまま書き込み、モザイク、机への貼り付けができる
囲んだ範囲はそのまま書き込み、モザイク、机への貼り付けができる

予定と残り時間も一緒に受け止める

仕事の帯図は並べ替え、進み具合での絞り込み、帯を引いて動かすことができ、見方は時間の段から月の予定まで縮められる。前後関係のある仕事を並べるのに向く。時間を計る道具は透けた真空管風の数字で示し、一度きりの知らせにも、日、週、月、年で繰り返す形にもでき、時刻になればシステムの知らせで届く。

帯図は時間の段から月の予定まで縮められる
帯図は時間の段から月の予定まで縮められる

0.8.9 が足したのは調べる力

この版は Windows の網の点検の道具を加えた。Ping、TCP の口、UDP の口の三つの探りで、どれも一回ごとの遅れに加えて、最小、平均、最大、揺れ、取りこぼしの割合を出す。Ping は生の口ではなくシステムの IcmpSendEcho をたどるので、管理者の権限が要らず、普通のアカウントでそのまま使える。

UDP の扱いは一句どころか一段を割く値がある。手を結ばないので、送っても返事がないとき、口は開いているがサービスが返さないのか、壁に静かに捨てられたのか、仕組みの上では見分けられない。だから PetalDesk は通るか通らないかの二択を出さず、三つに分ける。返事があった、ICMP の「口に届かない」が返ってきたので確かに閉じている、時間切れで何も返らないので開いているか篩われているか決められない、の三つだ。DNS と NTP には本当の仕組みの問いを送り、返事が来てはじめて「確かに開いている」に上げる。

データはどこに置き、どう持ち出すか

付箋、設定、道具のデータは「書類」の下の PetalDesk という場所にまとめて置き、場所は設定で変えられる。付箋ごとに一つ下の場所を作り、本文は普通の Markdown のファイル、画像は同じ段の資源の場所に置く。独自のデータベースには頼らないので、別の編集の道具でもそのまま開ける。

書き込みはまず仮のファイルに書き、そのあと丸ごと入れ替えるので、電源が落ちても半分のファイルが残らない。複数の窓や同期する盤が同じファイルを同時に書いて食い違ったときは、どちらも食い違いの場所に残し、黙って上書きはしない。プログラムは直近五つの控えを自分で残し、消した付箋はごみ箱から戻せる。場所ごと別の機械へ複写すれば、すべてのデータが移ったことになる。

系統のあいだは同じではない

Windows と macOS のどちらでも、付箋、帯図、時間の知らせ、画面の切り取り、符号の生成が使える。ただし macOS では最初の切り取りのときに、システムの設定で画面の記録の許しを与える必要があり、符号の守りはシステムの鍵輪に変わる。暗証の管理と長い切り取りはいまのところ Windows だけのもので、macOS の版にはまだない。企画のページにある力の対照表にもそう書いてある。

六つのことを一つのアプリに詰めると、どれも専用の道具より深くはならないという代償を払う。PetalDesk は逆に引く方を選び、考えの流れをいちばん途切れさせやすい小さな用事を、呼べばすぐ出て、それ以外は棚に戻る一つの層にした。机の上に並んだ印を置きたくない人、記録や暗証を雲に渡したくない人には、この加減がちょうどよいのだろう。

大事なのは機能の数ではない。ちょっと書いた一行、ちょっと預けた暗証、ちょっと撮った画面を同じ窓に押し込み、データは自分の書類の場所に置いたままにすることだ。
PetalDeskダウンロード
対応OS: Windows macOS