長く使うほど手が合う:Hermes Agent は自分の技を貯め、好みを覚える
要約
研究機関 Nous Research の公開された代理人。終えた仕事は繰り返し使える技として残り、使いながら直されていく。好みや案件の約束は端末の中の書面に残り、二十余りの会話の仕組みにつながる。
おすすめ- ソフト名
- Hermes Agent
- バージョン
- 0.21.6
- オープンソース
- オープンソース
- OS
- WindowsmacOSLinux
- 更新日時
- 2026-10-10 09:51
研究機関 Nous Research が作った公開された代理人。終えた仕事を繰り返し使える技として残し、対話をまたいで好みと案件の約束を覚える。
ほとんどの AI の助手には同じ物忘れがある。昨日くり返し伝えた書き方の好み、案件の約束、すでに踏んだ落とし穴。今日新しい対話を開けば、また分からない顔をして紹介を待っている。Nous Research の Hermes Agent が向かうのはまさにそこだ。自分では「あなたと一緒に育つ」と言い、売りは一度の答えの見事さではない。使うほどに、仕事の癖を知った古い同僚に近づくことにある。
公式の説明は率直だ。編集の画面に結び付いた補完の部品でもなく、一つの接続の外側を包んだ会話の殻でもなく、常に居る自分で動く代理人だ。置いた場所に根を張り、そのあとは端末や普段使う会話の道具からいつでも仕事を渡せる。
「どうやって成し遂げたか」を書面にする
最も変わっているのは、輪を閉じた学びの仕組みだ。十分に込み入った仕事を終えると(公式の目安は五回以上の道具の呼び出し)、自分で振り返る。なぜ今回は効いたのか、どこでつまずいたのか、次はどの順で進めるべきか。結論は端末の中の Markdown の技の書面として残り、似た仕事が来れば、まず技の棚を開いて出来ている手順を当てる。一から考え直さない。
技は固まった一度きりの雛形ではない。もっと楽なやり方を見つけたとき、あるいは元の書き方では行き止まると分かったとき、自分で補い、項目を更新する。公式によれば、この仕組みが直すのは技の書面であって核の部分ではない。だから育つたびに読めて確かめられる。技は開かれた規格で整えられ、書き出して配ることもでき、共同体も出来ている品を寄せている。

会話の道具を変えても、改めて紹介しなくていい
一つの共通の入口で、二十余りの伝言の仕組みを同じ代理人につなぐ。Telegram、Discord、Slack、WhatsApp、Signal、Matrix、Mattermost、メール、短い伝言、DingTalk、Feishu、WeCom、WeChat、QQ の bot、Yuanbao、Home Assistant、Microsoft Teams、Google Chat などが名簿に並ぶ。奥はいつも同じ一つの実体だ。電話の Telegram で半分まで伝え、端末に戻って続きを聞いても、さっき言ったことを覚えている。
同じ線の上で、時刻を決めた仕事も内側の力として備わる。毎朝、昨日の書き込みをまとめてくれと言えば、決まった仕事として登録し、時刻に自分で走り、終わったら指定の会話の窓へ戻すか端末の中の書面として残す。あることを長く見張るのに、自分で時間割の仕組みを組む手間が省ける。

記憶は自分で開いて読める書面にある
「使うほど手に合う」を支えるのは、層に分かれた記憶だ。核は二つの Markdown の書面で、一つは自分の環境の事実、案件の約束、踏んだ落とし穴を記し、もう一つはあなたの好み、技術の背景、伝え方の癖を記す。どちらにも文字数の上限があり、際限なく膨らまない。新しい対話の開始時に、仕組みはこの二つを凍らせた写しとして脈絡に差し込み、対話の途中で新しく書いた内容は次の巡まで効かない。模型側の前もっての蓄えを保ち、脈絡が急に流れるのを防ぐ。
もっと前のことを辿るときは、別の保管場所を調べる。過去の対話はすべて端末の中のデータ保管に収めて全文の索引を付け、そのうえに模型の要約を重ねてあるので、先月これはどう扱ったか、という問いを掘り出せる。公式は、この道具自体は利用の記録を集めず、対話も記憶も技も自分の機械に残ると明言する。どの模型につなぐかも自分で決められ、自分の鍵だけを持ち込むこともできる。

一つの窓で幾つもの役を同時に
助手が一つで足りないときは、役を分けて置ける。役ごとに独立した設定、記憶、技、資格、対話の記録を持ち、別の模型を指すこともでき、決まった仕事はそれぞれの側にぶら下がる。内側の型はこれらの役を一つの名簿にまとめ、互いに群れの会話で組み、呼びかけて仕事を回せる。分けられる仕事は切り離した下の代理人として並行に進み、最後に主の対話がまとめる。MCP につないで道具の面を広げることもでき、危ない命令の承認、容器の中への隔離、対話をまたぐ隔離という層で、動けることと勝手に動くことを分けている。

いま、どこまで使えるのか
許諾に高い敷居はない。MIT の公開で、端末の命令と窓の道具の二つの形があり、窓の側は macOS と Windows を覆い、Linux と WSL2 は命令の側から使う。さらに Nix、Android Termux、Docker にも気を配る。走らせる場所も融通がきき、自分の機械、Docker、SSH、そして Daytona、Singularity、Modal のような必要なときだけの奥がある。そのうち奥を使わない形は使わない間は眠り、費用をとても低く抑える。
進みは速い。この文章を書いている時点の安定した版は v0.21.6(二〇二六年十月八日)だ。ただし注意したいのは、その強みが「時間をかけて調整する気があるか」に乗っていることだ。全体として命令の側が先で、自分で置くということは、機械、鍵、更新、権限をすべて自分で見るということでもある。もともと仕組みをいじる下地があり、繰り返す手順をたくさん抱えている人に向く。たまに切り離した問いを一つ尋ねたいだけなら、この手間は割に合わないかもしれない。
繰り返す仕事を何度か渡しておけば、あとは向こうが覚えていてくれる。