等高線も傾斜も作図も同じ画面で、国産 GIS の Bigemap Pro がまとめたもの

要約

成都の Bigemap が作る国産 GIS の Bigemap Pro は、百種類を超える形式を取り込み、DEM から等高線と水文解析を出し、凡例や縮尺、A0 までの版面を備えた主題図の作成までを一つの画面に収める。

おすすめ
ソフト名
Bigemap Pro
バージョン
15.4
料金
有料
オープンソース
非オープンソース
OS
WindowsLinuxmacOS
公式サイト
https://www.bigemap.com
更新日時
2026-11-01 15:50

GIS の仕事は分析より運搬に時間を取られる

空間データを扱う仕事をしている人に一週間がどこへ消えたかを聞いても、答えが分析そのものになることは少ない。画像はある道具で眺め、ベクタは別の道具で直し、等高線はまた別の道具で作り、最後に外へ出す一枚はレイアウトの道具で組み直す。成都の Bigemap が開発する Bigemap Pro は、まさにその往復を縮めにきている。自らを国産 GIS のデータ要素設計ソフト、略して DED と位置づけ、データの取り込み、空間解析、地形処理、主題図の出力を同じ画面に収める。受け渡しのたびに仕事を組み直さずに済むという、狭いが具体的な約束だ。

まずデータを受け入れる

百種類を超える形式の読み込み、編集、整形、書き出しに対応する。ベクタ側は SHP、KML、KMZ、DXF、DWG、GPX、CSV、TXT、ラスタ側は TIFF と JPG、タイルと三次元側には MBTiles、OSGB、OBJ が並ぶ。多波段のラスタ、衛星画像、ドローンの空撮、ベクタ層、格子データを同じ案件に同居させられ、一般的な CAD や三次元モデリングのソフトとデータセットをやり取りする道も用意されているので、形式変換のためだけに別のソフトを開く必要はない。量への備えもある。百万件を超えるオブジェクト単位のベクタを読み込んでも閲覧は滑らかなままで、村落の集落点、道路網、管路のように対象が密集する案件では差がはっきり出る。

Bigemap Pro のレイヤ管理と衛星画像

地形の解析が重心になる

DEM か DSM があれば、そのまま等高線を作れ、尾根線や谷線の抽出にも対応する。傾斜、方位、地表の曲率、粗度、平坦度は必要に応じて計算できる。水文の側は一つのボタンではなく手順として揃っていて、窪地の埋め立て、流向、流量、流域解析、河川網の抽出まで順に進められ、切盛の土量も出せ、断面図も描け、任意の点、線、面で標高値を拾える。水利、道路、太陽光の立地選定、造成の仕事を抱える現場にとっての実際の意味は、標高データを解析のためだけに外へ出さずに済むということだ。結果は生まれた案件の中に残り、その後の注記や作図も同じファイルで続けられる。

Bigemap Pro の地形断面と主題図の作例

編集の道具と揃った地物

編集画面には日常的に使う操作が並ぶ。バッファ、面の切り取りと結合、穴あけ、消去、重複の検査、点の一括挿入といった具合だ。スマートなベクタ化は画像に写る地物をベクタ層に変える。地物の取得は守備範囲が広く、道路網、水系、建物の輪郭、POI、行政界を範囲ごとに取れ、行政界は郷鎮の段階まで細かく、建物の輪郭には階高と三次元の白いボリュームが付く。案件では、まずこうした基礎データで骨組みを作り、その上に自分の実測層と設計層を重ね、最後にまとめて位置合わせをして、データを地図の上で本来あるべき場所に落とす、という進め方が一般的だ。

主題図の作成が本番

作図の工程にこそ、この種のデスクトップ道具の値打ちが出る。作図レイアウトを内蔵し、凡例、縮尺、方位記号、経緯線をドラッグで配置でき、版面の大きさは通常の図幅から A0 まで対応する。成果は PDF、高解像度の画像、座標付きの GeoTIFF の下地として書き出せ、後から別の解析の流れに渡して使い続けられる。国土、第三回国土調査、防汛抗旱といった業種別の記号庫を備え、記号庫の読み込みや自作もできるので、図面の見た目を案件の業種の慣習に寄せられる。水系と水文観測所の分布図、あるいは高速道路の事業計画図を、データから成品までほとんどこの画面から出ずに仕上げられる。

Bigemap Pro の印刷レイアウトの凡例と縮尺と経緯線 Bigemap Pro が出力した水系と水文観測所の分布図

外業と内業は一つのアカウントでつながる

外業と内業のつなぎはアカウントで取る。パソコン側とスマートフォンのアプリが会員資格を共有し、案件のデータは双方向に同期し、スマートフォン側が描画、写真の記録、軌跡の収集を担当し、戻ってからパソコンで編集を続ける。ライセンスが会員アカウントのログインに変わってからは、別の機械でログインすればそのまま仕事が続き、企業側の席は案件ごとに成員の間で振り分けられ、決まった一台に縛られない。データに敏感な現場向けには、私有環境への配備と暗号化した共有の選択肢があり、外へ出す成果は見えるが元のデータは持ち出せない形にできる。

版と、いま進んでいる企画

現在の版は v15.4.0.0、更新日は 2026 年 7 月 26 日で、Windows のほかに国産の OS と macOS の版も用意されている。公式はいま双 11 の年間企画を進めており、個人の永久版は定価の 8.3 割で、三万人民元から二万五千人民元へ調整し、一年分の個人向け購読会員を追加で付ける。五人が使える企業向け永久版は六万人民元から五万人民元へ、購読の下げ幅は最大六千二百人民元、さらに五年間の価格固定と十二か月分の会員を上乗せする。企画のページが示す締め切りは 2026 年 11 月 20 日で、過ぎれば公式の定価に戻り、細かな条件と適用範囲は公式の企画ページの説明による。

日々の仕事に標高データの解析と、発注者や審査に出す図面の両方があるなら、Bigemap Pro は候補に入れて一度走らせてみる価値がある。実際の案件を一つ選び、データの取り込みから等高線の作成、主題図の出力まで通して、いま何か所かに散っている工程を置き換えられるかを見る。企画の間に買うかどうかは別の話で、道具と仕事の相性を確かめるほうが、割引より時間を使う値打ちがある。

Bigemap Proダウンロード
対応OS: Windows Linux macOS