Pop!_OS は Rust 製デスクトップと再ログイン不要の GPU 切り替えをまとめて用意する

要約

ハードウェアメーカーが Ubuntu の長期サポート版を土台に仕立てた Linux ディストリビューション。独自の Rust デスクトップ、ノート PC の GPU 切り替え、インストール時のディスク暗号化を備える。

おすすめ
ソフト名
Pop!_OS
バージョン
24.04
料金
無料
オープンソース
オープンソース
OS
Linux
公式サイト
https://pop.system76.com/
更新日時
2026-10-04 04:22

コードを書くために用意されたシステム

Pop!_OS は、自分でもノート PC を作っている会社の配布物である。その性格はインストール直後にそのまま現れる。最初の起動でエディタを開いて作業に入れる状態を目指しており、一晩をかけてグラフィックのドライバや入力方式を探し回る必要はない。言語の実行環境と一般的な開発道具はあらかじめ入っており、ショートカットはマウスではなくキー入力の周りに組まれ、ウィンドウ管理は端末を何枚も開く前提で作られている。現在の長期サポート版は 24.04 で、毎日使う機械に入れるならこの版を選ぶのが妥当だ。目指しているのは「すぐ始められる」状態まで整えることで、残りの選択は利用者に委ねるという設計になっている。

Pop!_OS のデスクトップとドック

COSMIC は Rust で一から書かれたデスクトップ

24.04 から、このシステムは COSMIC を載せている。同じ開発チームが Rust で書き下ろしたデスクトップ環境で、古い部品を寄せ集めたものではない。見た目は親しみやすく、上に細い帯、下にドックが並ぶ。違いが出るのはウィンドウの扱いだ。自由に置ける浮動の方式と、画面を隙間なく埋める並列の方式の二つがある。並列の方式では、いくつかのキー操作で作業領域を分割し、区画の間で焦点を移し、二つのウィンドウを入れ替えられる。これはコードを書いている時間の形そのものだ。帯の位置、アイコン、テーマ、ドックの挙動はすべて調整でき、外観も往年の Linux のような古びた印象はない。

COSMIC デスクトップの外観設定

暗号化とグラフィックは導入時に片づく

導入の手順ではディスク全体の暗号化を選べる。鍵はその場で作られ、以後は起動のたびに入力を求められる。システムの区画とは別に復旧用の区画が用意されており、更新に失敗しても元の状態へ戻せるので、起動しない機械を前に立ち尽くすことはない。独立したグラフィックのチップを積んだノート PC は、電力を抑える混在の方式と、遊びや重い処理で本来の力を出す方式の間を切り替えられる。しかも切り替えのときに今の作業から抜ける必要がない。ここは今でも多くの配布物が間違えている部分だ。システムとファームウェアの更新は同じ画面の道具にまとまっていて、最新の状態に保つのに端末を開く必要はない。

導入時のディスク暗号化の設定

Ubuntu の土台がソフトの範囲を支える

Ubuntu の長期サポート版の上に組まれているため、その生態系のパッケージ、ドライバ、開発の道具立ては、たいていそのまま導入して動く。従来の形式のパッケージも、Flatpak のアプリも、入れ物にまとめた開発環境も動く。よく使う道具はソフトの売り場から一度の操作で入り、命令の行を好む人は慣れた管理の作法をそのまま使える。版の管理、データベースのサービス、入れ物の実行環境については、公式の説明にそれぞれ手順が書かれており、探し回る手間が減る。何年も安定して使いたい作業機にとっては、長期サポート版の保守の期間が現実的な理由になる。

ソフトの売り場からの導入

向く人と、届かない範囲

得をするのは二つの層だ。一つは Windows や macOS から移ってきて、最初の一週間を設定に使いたくない開発者。もう一つは同じ会社のノート PC を使う人で、システムと機械が一緒に調整されている。この配布物は無償で、設計も公開されている。公式の配布物は二種類あり、独立したグラフィックのドライバを含むものと含まないものが用意されているので、機械に合わせて選べばよい。ただし万能ではない。業務向けの一部のアプリ、特定の周辺機器、不正を防ぐ仕組みを持つ遊びは今も動かない。ディスクを消す前に、毎日使う道具に代わる手段があるかを確かめておきたい。

同じ会社の機械でなくても、選ぶ理由は残る。長期サポート版は保守の期間が長く、仕事の道具として長く置いておける。配布物が二種類あることも判断の材料になる。独立したグラフィックのドライバを初めから含むものは、遊びや描画の用途で手間が少ない。含まないものは、ドライバを自分で入れる前提の機械に向く。どちらも無償で提供されている。

Pop!_OSダウンロード
対応OS: Linux