古いパソコンをもう一度使う:LXDE が今も残る理由
要約
LXDE は最小限の資源で実用的な画面を用意する無料のデスクトップ環境です。PCManFM と Openbox の組み合わせで古い端末でも軽く動きます。
おすすめ- ソフト名
- LXDE
- バージョン
- 20260922
- 料金
- 無料
- オープンソース
- オープンソース
- OS
- Linux
- 公式サイト
- https://github.com/LXDE
- 更新日時
- 2026-10-06 20:44
もう誰も使わない機械のための画面
戸棚の中にある十年前のノートパソコン、役目を終えた小型の携帯機、実験室で使われている控えめな構成の古い本体。どれもすぐに処分しなければならないわけではありません。LXDE(Lightweight X11 Desktop Environment)は 2006 年に現れたときから、目標を一つだけ掲げていました。できるだけ少ない資源で、実用的な画面を丸ごと用意することです。GTK で書かれ、メモリの使用量は主要な Linux の画面の中で長らく最も低い位置にあります。起動して百メガバイトを少し超える程度で、閲覧も作業も動画の再生も足ります。

この数字が論点のすべてです。現代の画面が遅いのは、作り手が手を抜いたからではなく、やることが増えたからです。メモリの限られた機械では、余分な仕組みの一つ一つが閲覧ソフトと同じ場所を取り合います。要求の少ない画面を選ぶことは、古いパソコンにもう数年働いてもらうための、もっとも安い方法です。
分解して使える部品
LXDE は一枚岩ではなく、個別に使える部品の集まりです。PCManFM はファイル管理の部品で、速さで知られ、タブと記憶媒体の扱いに対応します。LXPanel は帯とアプリの一覧を担当します。既定のウィンドウ管理は意図的に簡素な Openbox で、Fluxbox、IceWM、あるいは i3 のようなタイル型に差し替えられます。LXTerminal や GPicView といった小さな道具も単独で動きます。
積み木のような設計なので、全体を一つの画面として使うことも、別の環境に部品だけを貸すこともできます。タイル型のウィンドウ管理に軽いファイル管理だけを組み合わせ、残りは取り入れない、という使い方は、速くて扱いやすい仕組みにたどり着くよくある道です。
LXQt に場所を譲ったあと
2013 年、元の作者は主要な開発者とともに Qt を使う側へ移り、Razor-qt と合流して LXQt を作りました。GTK3 の資源の使い方と設計の向きに納得できなかったためです。いくつかの配布物が続き、Lubuntu も移りました。普通に考えれば、古い側の画面はそこで終わっていたはずです。しかし終わりませんでした。
部品の保管場所には今も共同の提出が届き、PCManFM や LXPanel といった中核には保守のための修正が入り続け、主要な配布物の入手元から今も導入できます。速さはありませんし、それを否定する人もいません。ただ、遅いことは止まったことと同じではありません。ゆっくりしか変わらない画面こそ必要な機械もあるのです。
どんなときにまだ選ぶべきか
もっとも分かりやすいのは、メモリが 1GB に満たない機材です。そこでは現代の画面と閲覧ソフトが同時に収まらず、どちらかが譲るしかありません。組み込みの機器や用途が一つに決まった機械も同じで、占有が小さければ本来の仕事に使える余地が増えます。三つ目は気質の問題です。頼んでもいない機能を足し続けるソフトが苦手な人には、この抑制は心地よく感じられます。
ライセンスは GPL と LGPL で、買うものも登録するものもありません。閲覧と文章作成と動画の再生だけができればよい機械にとって、必要なものはそれで全部です。
判断の順序は単純です。まずメモリを見て、次にその機械で何をするのかを決めます。メモリが 1GB 前後の機械なら、画面だけを入れ替えるほうが本体を入れ直すより手間が少なくて済みます。メモリには余裕があり、ただ遅く感じるだけの機械なら、ウィンドウ管理やファイル管理だけを差し替え、負担の重い部分だけを入れ替えて残りはそのまま使えます。
もう一つのよくある誤解は、これを機能を削ぎ落とした画面だと捉えることです。実際には必要なものはそろっています。作業用の帯、アプリの一覧、ファイル管理、端末、画像の表示、音量と通信の小さな道具。日常の操作で欠けるものは一つもなく、ただ一つ一つが飾り気なく作られています。パソコンを展示品ではなく道具として見る人にとって、この取捨選択は受け入れやすいものです。
古い機械を生かすときに見落とされがちなのは、重いのは画面だけではないという点です。閲覧ソフトも、動画の再生も、写真の整理も、それぞれに場所を要求します。画面に使う分を減らしておけば、その分を本来の作業に回せます。逆に言えば、画面を軽くしただけで何もかも速くなるわけではなく、実際に何を動かすのかを決めてから構成を考えるほうが、結果として満足度は高くなります。
この話はどこか、昔気質の職人に似ています。舞台はより現代的な後継者に譲り、本人はその場に残って、手元の仕事を磨き続けました。新しい機能を追うことはもうありませんが、古い機材がまだ働きたいと思う限り、この画面には存在する理由があります。