Kopia で作る暗号化スナップショット:保存先は自分で選べる

要約

Go で書かれたオープンソースの控え作成ツール。時点を記録するスナップショット方式で、手元で暗号化してから送り、保存先はほぼ自由に選べる。

おすすめ
ソフト名
Kopia
バージョン
0.23.1
料金
無料
オープンソース
オープンソース
OS
WindowsmacOSLinux
公式サイト
https://kopia.io/
更新日時
2026-10-06 09:28

フォルダを外付けディスクへ移すのは控えではない

この習慣が長く残るのは簡単だからで、同じ理由で破綻する。複製には履歴がない。フォルダごと上書きすれば昨日の状態は消え、気づくのは大概、本当に取り戻したい日である。だからこそ現代の道具はスナップショット方式に落ち着いた。実行のたびに時点を記録し、単独で戻せるようにする。

Kopia はその考えを多くの道具より丁寧に実装している。Go で書かれたオープンソースで、差分の送信、手元での暗号化、重複排除、圧縮を最初から備える。Windows、macOS、Linux のすべてに対応し、形は二つある。窓が欲しい人向けの KopiaUI と、窓が要らない人向けのコマンド行である。

Kopia のスナップショット一覧

機械を出る前に暗号化する

安全の考え方はゼロ知識である。データは手元で暗号化してから送り、保管庫の合言葉が入力した機械の外へ出ることはない。保存先をまるごと手に入れた人に見えるのは、意味の読めない塊だけだ。この性質はどの機能一覧よりも重い。控えの置き場所は、たいてい手元で最も安く、最も信頼されていない場所になるからだ。

保存先の選択肢は意図的に広い。S3 と互換のサービス、Backblaze B2、Azure、Google Cloud、WebDAV、SFTP、内蔵ディスクや NAS が保管庫になり、同じスナップショットを複数へ同時に送ることもできる。内容で住所を決める重複排除が費用を正直にする。100GB のうち 200MB を変えたなら、書かれ送られるのも 200MB だけである。長期の保管は贅沢な判断ではなくなる。

規則の仕組みが、素朴なスクリプトとの境目になる。圧縮の方式、残すスナップショットの数、実行する時刻を場所ごとに決められるので、写真のフォルダと仮想機械の映像のフォルダが同じ規則を共有する必要はない。細かさは専門向けの製品に近づきながら、その導入の重さは要求しない。

手入れの速さと、一度の重要な修復

こうした道具では、二つの習慣を身につけたい。一つは復元の練習である。一度も読み戻していない控えは希望であって複製ではない。四半期に一度、ファイルを一つ選んで一時的な場所へ戻し、開いて確かめる。もう一つは、保管庫の合言葉を控えの対象とは別の場所に置くこと。データを守るその暗号化は、同時に、誰にも代わりに開いてもらえないという意味でもある。

どちらも十分もかからない。それでも、設定を計画に変えてくれる。時刻を決めただけで確かめないまま何年か過ごすと、二か月目に処理が止まり、以後は空のままディスクが埋まっていた、という結末になる。

コードは GitHub にあり Apache-2.0 で公開され、星は一万四千を超え、不具合の追跡も動いている。2026-06-16 に出た 0.23.1 は、データ消失につながりうる競合の不具合を直し、すべての利用者に更新を求めた。この出来事は分野の性格を語っている。控えの道具では、すみの不具合は迷惑ではなく、その道具が防ぐために存在する失敗そのものである。

restic や Borg と並べると、Kopia は原生の画面、クラウドへの直接接続、サーバーとしての運用を同時に備えた数少ない横断的な選択肢だ。家庭なら数回の操作で時刻を決める運用が手に入り、班なら複数の機械が書き込む保管庫が手に入る。どちらも下にあるのは同じスナップショットの形式である。

向くのは、控えを「置いておく」から「運用する」へ移したい人だ。手作業の複製をやめ、時刻を決め、保存先を分散させ、必要になった日に一つの時点へ戻す。この流れを一度組んでしまえば、以後の手間は確認だけになる。逆に、数GBの写真をたまに写すだけなら、標準の仕組みでも足りる。

Kopia は控えを三層の保険に分ける。スナップショットが履歴を戻せるものにし、暗号化が怪しいクラウドを使えるものにし、重複排除が長期の保管を無理のない出費にする。機能一覧を覚える必要はないが、この三つは揃っている。

Kopiaダウンロード
対応OS: Windows macOS Linux